ボストン・森の生活~ハーバード記者留学日記

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さらば、森の生活

  1. 2013/05/25(土) 02:26:41_
  2. ボストン観光
  3. _ tb:0
  4. _ comment:1
5月のボストンは冬から春を通り越して、一気に夏が来たかのような暖かさとなりました。

突然、ぶわーっとはじけるように花が咲き乱れる、そのスピード感が新鮮です。
F6-1305 Boston Common
(市民の憩いの場、ボストンコモン)

新緑がまぶしいハーバード大学では、30日の卒業式の準備が進められています。
F!-130523 Harvard awaits commencement

雪に埋もれていたハーバードヤードも、
130102 Harvard in snow
芝生のうえにカラフルないすが並ぶ季節が戻ってきました。
F2-1305 Spring@Harvard Yard

ついこの間までダウンジャケットを着ていたのに、いまではポロシャツで過ごしています。

9カ月を共に過ごした先生や同僚、友人らとのフェアウェルパーティーや会食が続き、あっという間に帰国の時期を迎えてしまいました。名残惜しい、、、
F7-130514 Samuel Adams Brewery2


ボストンマラソン爆破テロ現場のボイルストン通りは、、、
imagesCA8CFUHE.jpg
ゴールラインが塗り直されました。
F13-130524 Copley Square shoes2 (2)

近くのコプリースクエアには花束やぬいぐるみ、スニーカーがあふれ、テロ犠牲者を追悼する「聖地」のようです。
F15-130524 Copley Square

僕も、ボストンで買ってはきつぶしたスニーカーに、、、
130420 hole on shoes
「BOSTON STRONG」とマジックで書いて、残してきました。来年のボストンマラソンもきっと開催されるように、との願いをこめて。
F13-130524 Copley Square shoes2 (1)



さて、帰国を前に、ぜひ行っておきたかった近郊の町コンコードを急ぎ足で訪れました。コミューターレイルという列車でボストンから40分。
130521 Concord station

コンコード川にかかるオールドノース橋。英国占領下の1775年4月19日、イギリス兵100人と地元のアメリカ農民兵400人が衝突し、独立戦争が始まった場所です。
130521 Old North Bridge

1830年代には、「超越主義」と呼ばれる哲学思想を唱えた思想家エマソンやソロー、「若草物語」の作者オルコットらがコンコードに暮らし、エマソンの家に集っては、議論を重ねていたそうです。

エマソンが著書「自然」で唱えた超越主義とは、「人間の徳性・言語・芸術・学問などの進歩の原動力は自然にある」とし、「実在を認識するにあたって、客観的経験よりも詩的直感的洞察力を重視する態度」のことだそうです。

うーーーむ。わかるような、わからんような。

ソローの「森の生活」の舞台、ウォールデン湖の周りを歩いてみましょう。英語の呼称は池(Wolden Pond)でした。
130521 Walden pond

新聞記者から兄との私塾経営を経て、思想家エマソンの書生となったソロー。ウォールデン湖畔に小屋を建て、超越主義に基づく自然思想を実践するため、1845年7月から2年2カ月にわたって自給自足の暮らしをした記録をまとめたのが「森の生活」です。

スタートして15分、ここがソローの小屋の跡です。見つかったのが1945年だそうですから、ソローが暮らしてから100年後ですね。
130521Thoreaus cabin site4

一息ついて、岩に腰掛け、「森の生活」を読んでみましょう。

9カ月前、渡米する機内で積ん読のままになっていました。
http://bostai.blog.fc2.com/blog-date-20120823.html

130521 Walden books

木立を涼しい風が吹き抜けていきます。

・・・われわれは、いま信じているよりもずっと多くのものを、安心して信じてよいと思う。一身上の問題ではあまりくよくよしないようにし、むしろ本気で別のことに関心をふり向けることにしたい。「自然」は人間の強さばかりでなく、弱さともうまく折り合ってくれるものだ。
130521 Walden pond trail

・・・人間はひたいに汗してパンをかせぐ必要などないのである。・・・むしろめいめいが、父や母や隣人のではなく、自分自身の生き方を発見し、それをつらぬいてほしいものだ。青年は、家を建てるなり、木を植えるなり、海に乗り出すなり、好きにするがよい。ただ、本人がやりたいとこちらに言っていることが、さまたげられることのないようにしてあげたい。船乗りや逃亡奴隷が北極星から目を離さないでいるように、数学的な一点をめざすことによってのみ、われわえは賢くなるのだが、これは一生の指針としても十分に通用する。予定の期間内に目的港にたどり着くことはできないかもしれないが、正しい航路を進みつづけることはできるのである。


湖畔を一周してスタート地点に戻ると、近くにソローの銅像と再現小屋がありました。
130521Thoreau and cabin

・・・私はもともと世捨てびとではないし、事と次第によっては酒場へ出かけていって、したたかな常連客よりも長くねばることだってできるだろう。
 私の家には三つの椅子があった。ひとつは孤独のため、もうひとつは友情のため、三つめは交際のためである。訪問者たちが思いがけずおおぜいやってくると、三つめの椅子が足りなくなったが、みんな立ったままで狭い場所をうまく使ってくれた。こんな小さな家でも、じつにたくさんのすぐれた男女を容れることができるのにはおどろいてしまう。

130521Thoreaus cabin

なーんだ、ソローさん、結構楽しそうじゃないですか。これだったら、僕の方がよっぽど禅寺生活だったような気もします。

そういえば20年前、初任地・福山支局の上司だったTデスクはのちに新聞社をやめ、郷里の北海道に帰って丸太小屋を建て、森の生活を実践しています。犬を引き連れ、野山で山菜採り、冬は凍った湖でワカサギ釣りの自給自足。

ソローもTデスクも、どちらも独身だったからできるわけで、自分にはできない冒険だからかえって興味がひかれるのかもしれません。まあ、今回の9カ月の留学の半分は独身生活でボストンの厳しい冬に耐えたので、「プチ森の生活」くらいは実践できたでしょうか。

ちなみに、出窓付きのボストン建築、わが禅寺アパートは、ソローが生きていた1835年建造だそうです。

130116 snow over windows
白から緑へ、、、
1305 Beacon Street

9カ月ぶりにアパートのオーナーさんの仏像オブジェを棚から出して、、、
http://bostai.blog.fc2.com/blog-date-20120829.html
120831Budda.jpg

リビングの元の場所に戻して、退居。
F17-130524 moving out

お世話になりました。やっぱり禅寺だった、、、

・・・なぜわれわれは、こうもむきになって成功をいそぎ、事業に狂奔しなくてはならないのだろうか? ある男の歩調が仲間たちの歩調と合わないとすれば、それは彼がほかの鼓手のリズムを聞いているからであろう。めいめいが自分の耳に聞こえてくる音楽に合わせて歩を進めようではないか。

・・・リンゴやオークの木のように早く熟成することなど、人間にとって重要ではない。われらが春を夏に変えろとでもいうのだろうか? 自己本来の目標を達成できる条件もととのわないうちに、現実をとりかえてみたところでなにになろう?

・・・たいていの場合、われわれは自分の居場所をとりちがえて、見当はずれの場所に身を置いている。気性の弱さから、我々はある状況を勝手にこうときめこみ、それに囚われてしまうので、同時に二つの場所にいることになり、そこから抜け出すのが二重に困難になる。正気の瞬間には、ひとは事実だけを、ありのままの状況だけを直視するものだ。


・・・私は実験によって、少なくとも次のことを学んだ。もしひとが、みずからの夢の方向に自信をもって進み、頭に思い描いたとおりの人生を生きようとつとめるならば、ふだんは予想もしなかったほどの成功を収めることができる、ということだ。そのひとは、あるものは捨ててかえりみなくなり、目に見えない境界線を乗り越えるようになるだろう。新しい、普遍的でより自由な法則が、自分のまわりと内部とにしっかりとうち立てられるだろう。
<130109 Yume Wo Katare9



・・・私は、森にはいったときとおなじように、それ相応の理由があって森を去った。おそらく、私にはまだ生きてみなくてはならない人生がいくつもあり、森の生活だけにあれ以上の時間を割くわけにはいかないと感じられたからであろう。おどろくなかれ、われわれはそうとは知らぬ間に、いともたやすく一本のきまった道を歩くようになり、自分の道を踏みかためてしまう。


「森の生活」を終え、来月から東京に戻り、新聞記者に復帰します。ボストンで沈思黙考したり、見たり、聞いたり、語り合ったりしたことを、五月雨式に書き連ねてきました。これらをやがてワインのように熟成させ、深い思想や記事に結実させたいものです。またまた回り道をしているような気もしますが、焦らず、我が道を歩いていきます。

長く厳しい冬があるからこそ、暖かい春の喜びが大きいのでしょう。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

(「ボストン・森の生活 ハーバード記者留学日記」完)
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テーマ:思うこと - ジャンル:学校・教育


夢破れ、米国産テロリストに

  1. 2013/04/28(日) 15:38:49_
  2. ボストンマラソンテロ
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  4. _ comment:0
ボストン・マラソン爆破テロの現場、コプリースクエア周辺の封鎖が解かれました。
130424 Boston Marathon bombing site at Copley

さて、これまでの調べでは、容疑者のツァルナエフ兄弟(兄タメルラン26歳・死亡、弟ジョハル19歳・拘束)とアルカイダなどの国際テロ組織との明確な接点は見つかっていません。(広報体制のしっかりしているアルカイダの犯行なら、テロ後、即座に犯行声明を出していたでしょう)
Tsarnaev brothers
兄弟は、組織から指示を受けたわけでなく、自分自身で過激化させた米国産テロリスト(homegrown terrorist)だった可能性が強まっています。

ちょうど23日にハーバードで「アメリカの対テロ戦争」をテーマに研究発表した折にもこの問題をとりあげました。

なぜ、米国はこうした米国産テロリストをうみ出してしまったのでしょうか。

兄弟は、両親とともに戦乱のロシア南部チェチェン周辺を逃れ、10年前にボストン近郊ケンブリッジに亡命移民として暮らし始めました。ハーバード大の近くで移民の多い地域です。

兄はボクシングに打ち込み、4年前にはニューイングランド地域のヘビー級チャンピオンになりました。当時、「オリンピックの米国代表になる。そして、プロに転向して有名になる」と夢を語っています。

しかし、全国大会では、明らかに優勢だった試合で判定負け。
Tamerlan lost boxing match

翌年もニューイングランド地域チャンピオンになりましたが、全国大会には出場できませんでした。米国市民権のない者の全国大会参加は認められない、との規約変更があったのです。

このころから、兄は荒れ始めます。当時つきあっていた彼女を殴り、警察に通報され、逮捕(不起訴)。これで、市民権はさらに遠のきます。通っていたコミュニティーカレッジをドロップアウト。「米国人の友人は一人もいない。彼らが理解できない」とこぼします。さらに、「ミーシャ」と名乗る男が現れ、兄弟が暮らすアパートを訪れては、イスラム教のすばらしさを熱心に説いたという情報もあります。調べに対して、生き残った弟は「米国のイラクやアフガニスタン占領がイスラム教徒を苦しめている」ことをテロの理由にあげているようです。
ppt-Bushs war in Iraq

兄は昨年、半年にわたって、自らのルーツであるチェチェン周辺に滞在しました。パスポート更新が目的とされていますが、そこでイスラム過激派組織と接点を持ったかどうか、いまのところわかっていません。

米国からの疎外感を抱いた兄が、戦うイスラム教徒に連帯感を抱いたとしても不思議ではありません。自らを閉め出した米国のスポーツ界への怒りが高じて、世界の注目が集まる地元のボストン・マラソンを狙う、、、

弟は兄より米国に溶け込み、市民権や奨学金を取得。クラスメイトや先生の受けのいい学生でしたが、兄には従順だったのでしょう。米国のイラクとアフガン戦争の不条理は、特にイスラム教徒にとっては、すとんと腑に落ちるのものです。

米兵に自爆攻撃するイラク人とは違って、米国産テロリストの兄弟はインターネットで圧力鍋爆弾の作り方を学びました。「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」が英語のウェブマガジンを発行していて、そこに「お母さんの台所で爆弾を作ろう(Make a bomb in the kitchen of your mom)」というレシピが載っているのです。
http://gawker.com/5577082/make-a-bomb-in-the-kitchen-of-your-mom-al+qaedas-official-english+language-magazine

兄弟は、ボストン・マラソンテロで使わなかった圧力鍋爆弾を、ニューヨークのタイムズスクエアに車で運んで爆発させるつもりだったようです。ボストンでカージャックした車がガス欠で動かず、警官との銃撃戦などもあり、果たせなかったといいます。ニューヨークのブルームバーグ市長は「もしこちらに来ていたら、阻止できたかどうか、、」と絶句しました。

ちなみにAQAPは中東のイエメンを拠点にするアルカイダ系組織です。指導者のアンワル・アウラキは米国生まれの米国人。米国産テロリストですね。当然のことながら流暢な英語を操り、米国を標的にした最近のテロの黒幕になってきました。

2009年にテキサス州の米軍基地で米兵が銃を乱射して13人を殺した事件や、ナイジェリア人がデトロイト上空のノースウェスト機内で「パンツ爆弾」を爆発させようとした事件もアウラキが指導していました。

オバマ大統領は2011年9月、イエメンに潜伏していたアウラキとAQAPのウェブマガジン編集者ら4人を無人機プレデター2機によるミサイル攻撃で殺しています。
ppt-covert war in Yemen

元々、無人機攻撃は前任者のブッシュが始めたのですが、イラクとアフガンから撤退した(する)オバマがエスカレート。ブッシュは8年間で52回、オバマは4年あまりで360回と中毒状態。米国の無人機は、パキスタン、イエメン、ソマリアで、2001年9月11日の米同時多発テロの犠牲者数を超える計3000人以上を殺してきました。テロリストと関係のない女性や子供も多数含まれています。当然、家族を殺された側の怒りは高まります。イエメンでは、3年前に数百人規模だったAQAPのメンバーが数千人に増えてしまいました。


米国内でも批判が高まってきています。
ppt-kill list
オバマはCIA幹部との会議で「殺害予定者リスト」をつくり、議会の承認をえることなく、攻撃するかどうかを決定します。9・11テロの直後に議会が大統領に、テロリストに対して独断で軍事力を行使できる権利を与えてしまったからです。イラクに侵攻したブッシュも、当初関係なかった国(イエメン)で無人機攻撃をエスカレートさせたオバマもこれを法的根拠にしています。「テロリスト」だと大統領が認定すれば、いつでも、どこでも殺せてしまう、、、、

僕がものすごく恐ろしいと思うのは、テロリストがこのやり方をそっくりそのまま使える環境に近づいていることです。ツァルナエフ兄弟がブッシュのイラク・アフガン戦争をテロの口実にしたように、オバマの無人機戦争を口実にテロを企てる者が必ず出てくるでしょう。それも、無人機を使って。
ppt-drone home
1機4億円のプレデターは無理でも、いまや手のひらサイズの鳥型無人機や、さらに小さい虫型無人機も出てきています。これならテロリストにもそのうち買えるでしょう。これに爆弾を積んで、スマートフォンで遠隔操作すれば、現場周辺の監視カメラにはうつらない。

今回のボストン・マラソンテロの兄弟のように、なんらかのきっかけで米国に反感を抱き、インターネットとテクノロジーの迷宮に迷い込んだ米国内外の怒れる若者たちに、テロの口実と実行手段を日々与えているのがいまの米国だとしたら、、、寒気がするのは、僕だけでしょうか?


テーマ:海外ニュース - ジャンル:ニュース


MY TOWN BOSTON, STAY STRONG 

  1. 2013/04/21(日) 01:01:38_
  2. ボストンマラソンテロ
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130418 suspects footage

ボストン・マラソンを狙った爆破テロ事件は19日までに、逃げていた容疑者兄弟のうち、治安当局との銃撃戦の末、26歳の兄(黒帽)が死亡、傷だらけでボートに潜んでいた19歳の弟(白帽)が生け捕りにされて、一段落となりました。

兄弟は、ロシア南部チェチェン共和国周辺からの移民で、自宅はハーバード大学のすぐそばにありました。圧力鍋と釘、BB弾をリュックに詰めた手製爆弾をマラソンのゴール近くの沿道に置くに至るまで、その心にどんな闇を抱えていたのか。国際テロ組織との接点はあったのか。調べはこれからです。

130417 Keep strong Boston 3
130417 Keep strong Boston 5
130417 Keep strong Boston 1
130417 Keep strong Boston 2
(爆破テロ現場、コプリースクエア周辺は封鎖されたまま)

新聞に署名が出たので、心配して連絡をくださった方も少なからずいて、恐縮でした。当人は久しぶりにアドレナリン出まくりの不眠不休ハイ状態の5日間でした。

このブログで冬のボストンのことを「寒くて暗くて禅寺のようだ」などとずいぶん酷評してきました。テロに遭遇して、ほとほと愛想が尽きたかというと、そうではありません。愛着がわき始め、「俺の街」という気がしてきました。

「マラソン大会後のマラソン取材」で現場周辺や病院などをかけずり回り、大学関係者以外のボストニアン(ボストン住民)たちの話を聞いていくうちに、思い入れが出てきたのかもしれません。
130420 hole on shoes
(スニーカーに穴が、、、)

爆破テロ後、封鎖されたままのコプリースクエアで会社を営む男性は「長く厳しい冬が終わり、世界中が注目してくれるマラソンで、春を実感するのがボストニアン。それを狙うとは。来年も絶対にマラソンは開催しなくてはならない」と力説していました。

130418 Obama in Boston

犠牲者3人追悼のため18日にボストンの教会に来たオバマ大統領も、ハーバードロースクールの学生として過ごした年月があります。演説で、自分の名前を正しく発音してくれる人がほとんどいなかった駆け出しの上院議員のころに、ボストンの友人・知人たちは違っていたエピソードに触れ、「テロリストよ、ボストンを狙ったのは間違いだ。なぜなら、ここは俺の街だからだ! 来年の4月第3週の月曜日には第118回ボストン・マラソンを必ず開くぞ。賭けていい。走り続けるぞ!」。

数年ごとに転勤を繰り返す新聞記者は、いわば傍観者のよそ者です。しかし、その地で大事件に遭遇したり、連載取材などで地元の人々と深く付き合ったりするうちに、「俺の街」という思いを抱きます。

僕にとっては阿鼻叫喚の3年間をすごした中東のカイロや、ガザ、ベイルート、バグダッド、ダマスカスといった街には、一緒に弾の下をくぐってくれた仲間の顔とともに、特別な思いを抱きます。

国内でも、駆け出しのころに被爆者の方々のお話をじっくり聞いたり、鞆の浦の埋め立て架橋問題を追った広島(福山)や、警察担当として事件取材に追われたり、中華街の人々の連載を手がけたりした横浜は「俺の街」だと思っています。

130417 Keep strong Boston 4
自宅前のビーコン・ストリートは、ボストン・マラソンのコースになっています。容疑者との銃撃戦や大捕物で厳戒態勢が敷かれ、電車やバスは運休し、警察から住民に外出自粛要請があった19日も、来年のボストン・マラソンをめざしてか、走る人の姿が絶えませんでした。

「だって、走るのが好きだし。警察官にも止められなかったし、、、」

20日、爆破テロ現場に近いニューベリー通りのナイキタウンは、ジョギングシューズを買い求める人でにぎわっていました。
130420 NIKE TOWN
130420 Boylston


テーマ:海外ニュース - ジャンル:ニュース


許せん! ボストンマラソンテロ!!!

  1. 2013/04/15(月) 23:04:30_
  2. ボストンマラソンテロ
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
ボストンマラソンを狙った卑劣なテロが起きてしまいました。

imagesCA8CFUHE.jpg

8歳の少年を含む3人が死亡、170人以上負傷。重体の人が多数。

imagesCAONDVRJ.jpg


自宅前はマラソンコースになっており、2度の爆発が起きたゴール地点も徒歩圏内です。

ジョン・F・ケネディ図書館でも出火。

ハーバード大学でも学生らが避難し、夕方以降の授業は中止されました。

午後の授業中に、マラソンの応援に行っていたクラスメートから爆発の知らせを受けると、自然に身体が動きはじめました。同じくハーバード留学中の同僚W君と現場付近や病院に走り、ニューヨーク支局の同僚に電話で原稿を吹き込む・・・。

16日付夕刊の紙面にルポは大きく掲載されました。しかし、父親のゴールを待っていて爆発で吹き飛ばされて死んだ8歳の少年や、負傷した足の切断手術をしなければならない子供たちのことを思うと、怒りがこみ上げます。
untitled.png
images.jpg

3年前に中東を離れて以来、しばし封印されていたバグダッドの同時多発テロや、ガザの虐殺の取材現場の感覚がよみがえってきました。



テーマ:海外ニュース - ジャンル:ニュース


セレブ大使でいいの?

  1. 2013/04/03(水) 22:26:29_
  2. アメリカウオッチ
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
4月に入って、オバマ大統領が、ルース駐日米大使の後任にキャロライン・ケネディさん(55)を指名する見込みとの報道が相次いでいます。
Caroline Kennedy

CNN(共同通信)「オバマ氏が日本を重視していることの表れ」。
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013040201001432.html

ニューヨーク・タイムズ「日本との明確なつながりはなさそうだが、ある種のセレブとして東京に赴くことになるだろう」。
http://www.nytimes.com/2013/04/02/world/caroline-kennedy-is-considered-for-japan-ambassador.html?ref=politics&_r=0


父親のジョン・F・ケネディ元大統領が暗殺された時、キャロラインさんは5歳。
JFKcarorine.jpg

ハーバード大やコロンビア大で学び、弁護士資格を取得。ユダヤ系富豪と結婚し、3人の子の母親に。政治とは距離を置きつつ、現在は出版活動やハーバード・ケネディスクールの諮問委員などを務めています。

2008年大統領選の民主党予備選では終盤でオバマ氏支持を表明。名門ケネディ家のお墨付きをえたオバマ氏が、ヒラリー氏との激戦を制する決め手になったと言われています。昨年の大統領選でもオバマ氏を支持しました。
carolineandbarrycrop.jpg


おおむね好意的に報じている米メディアに対して、ハーバード大のスティーブン・ウォルト教授は、2日付のフォーリン・ポリシー誌(電子版)のブログで「外交官でも政治家でも、ましてや東アジアの専門家でもないアマチュア」の駐日大使起用に疑問を投げかけています。
http://walt.foreignpolicy.com/

この件についてもっと知りたいと思い、きょうの授業後、教室を移動するウォルト教授と並んで歩きながら聞いてみました。(ちなみにマスコミ用語では「ぶらさがり取材」といいます。これが最近の日課に。ハーバードの教授らの敷居の低さには驚かされます)

僕 「先生、キャロラインさんのブログ、拝見しましたよ。また、論議を呼びそうですね」

教授 「彼女はハーバードの役員だから、私はクビにされるかな(笑)。それでも事実を語るのが私の仕事だからね。彼女個人については委員会などで一緒になるので多少知っています。とてもいい人だし、頭はいいし、人目にさらされることにも慣れています。しかし、キミが巨大企業の社長だとして、退任時に後継者を決めるとしたら、株価を高く保つことを考えて、社長にふさわしい最も有能な人物を選ぶでしょう。そのへんを歩いている感じのいい人を選んだりはしない。国際政治は真剣勝負のビジネスです。日本を含むアジアとの関係づくりは複雑化し、同盟国といっても米国に対して強く出てくるなかで、その国々のことに精通していることが重要なのです。彼女個人の問題ではなく、米国がやっていることがおかしいのです。米国以外に、そうした資格のない人物を大使にしている主要国はありませんよ」

僕 「大統領選の論功行賞人事に問題ありということですか」

教授 「その通りです。米国の歴史を振り返っても、大使の3分の1はそうやって決まっています。これは外交への侮辱ですよ。他国の大使たちを見ていると、天才というわけではないですが、スタッフが用意したスピーチ原稿や要点メモを読むだけという人はいません。その国の言語を習得し、大使ポストにつくためによく準備してきています。日本の駐米大使は知りませんが、最近のボストンの日本総領事たちはみなさん素晴らしい」

僕 「留学前に東京でルース駐日大使にお会いしました。彼も大使就任前には日本と何ら関係がなかったと思いますが、その仕事ぶりは日本国民に好意的に受け止められています。大震災直後の福島に駆けつけたり、原爆の日の広島平和記念式典に出席して将来のオバマ大統領訪問の地ならしをしたり。キャロラインさんがこうしたことに興味を持たれるかどうかは未知数ですが」

教授 「確かに彼女が大使に指名・承認されたら、必死に勉強して、スタッフのアドバイスを受けながら、いい仕事をするかもしれません。ただ、大使の仕事を賭けの対象にしたくはありませんね。外交は、趣味ではないのです」

テーマ:オバマ大統領・政権 - ジャンル:政治・経済



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プロフィール

Abu Marina

Author:Abu Marina
新聞記者。広島、神奈川などでの勤務を経て、2007~10年、中東特派員として対テロ・対イラク戦争、ガザ侵攻などを取材。新聞社を「自己充実休職」し、2012年9月からハーバード大学研究員。2013年4月、ボストン・マラソン爆破テロを取材。

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